親方の独り言

 梅雨入り近くなると もみまき となる

 この辺りの地区では 田んぼを持っていない家の方が珍しく
 内田家でも8反の 田んぼを所有していて
 減反もあるので 正味6反の 田んぼ作り

 物心ついた頃から 田んぼ は あって
 小学生の頃 やっと 田植え機が 登場したくらいで
 田植えの時には 田に苗代作って 田にひも張って 手植えの家も若干あった

 昔の家族は 親戚の人数が多くて
 もみまき・田植え・稲刈り・臼ひき・餅つき の時は
 本家・新家(自分の所)併せて 20名近くの人間が集まって
 みんなで作業していた

 先代は なかなかに「昔のオヤジ」気性があって
 子供の頃から成人してまで 田んぼで 働かされたのに嫌気が差し
 自分の物心ついた時には 田んぼ に 一切入らない人に なってしまっていた
 昔は8反作っていて この 田んぼを 誰が世話していたかというと
 紛れもなく自分の母で
 5月に入ると 医療事務の仕事から帰って来ると すぐに田んぼに向かい
 一人で コツコツコツコツと しご をして
 どうしようもない時は 小学校4年生になっていた自分を連れて
 田んぼで仕事していた

 ので 5月から稲刈りの10月までは 夕飯の時間は何時も8時過ぎ
 ビール片手にソファーで ジャイアンツのテレビ観戦する先代を横目に
 弟と日の暮れるまで外で遊び 時々田んぼの手伝いに行く生活が続く
 
 農薬散布には 「噴霧機持ち」と「ホースの端持ち」の二人必用なのだが
 なんと言っても先代は「昔のオヤジ」なので 手伝うはずもなく
 小学4年生の頃には 簡単なマスクをして母親と農薬を撒いていた
 「牛乳は解毒作用があるから飲みなさい」と散布の後には何時も飲まされていた
 母親の役に立てるので その作業は 全く苦では無かったのだけれど
 子供ながらに「よお こねえな事を ちっちゃい子供にさせて平気な父親がいるもんだなあ」
 と 思っていた

 弟とは 三才違いなので じわっと 弟も手伝い始め
 自分が大学生に なった頃には 血は争えない物で
 「わしゃ 田んぼ興味ないもんね 行かんもんね」
 「かあさん よっぽど えらい時だけ 僕呼んでね」
 「基本 田んぼには 行かんもんね」
 オヤジの 仲間入りをした

 14年前先代が 他界し その時は まだ自分は設計事務所で修行中で
 建築途中の現場もあり OBのお客さんのアフターもあり
 どうしようかな と 思っていた時
  弟が
 「にいちゃん にいちゃんは工務店を やってえやあ」
 「僕は 田んぼの方を やるけえ 心配せんでえやあ」
 と 言ってくれて
 元々 工務店をやるつもりで 物心ついた時から生きてきたし
 この仕事が好きだし ええ事言うてくれるなあ~ と
 その言葉に甘えて 修行先の設計事務所や工務店に居ながら
 その合間を縫って 内田工務店の仕事を 井上棟梁とこなして行く事になる

 未だに 弟の「田んぼは僕が やるけえ」に甘えていて
 自分が 田んぼ に 行くのは 田植え・稲刈り 位しかない状態が
 十数年続いている
 母も 段々年を取ってきて 田んぼに情熱を示さない自分に
 「かあさんが 死んでも 他の人に迷惑かけんように 田んぼは作らんでもええけど
 草刈り・溝掘りは ちゃんとしてよ」
 と 言われているが
 どうしたものか わしゃ 出来そうにないよ

 なににせよ また 田んぼシーズン到来
 もみ蒔き と 梅雨の時期は クロスしている
 梅雨になると 田植えだなあ~ と思う

 ・・・・・・・「海の見える家」の確認申請も降り 来週から着工
  「ついの住みかと眺める山と暮らす家」は外部じまいも終了し内部造作佳境に入る
  リフォーム工事中二件 リフォーム検討中二件 新規新築検討開始もうすぐ
 色々な人に会い 色々な事がある やりがい満載で なんとも嬉しい

 

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