親方の独り言

 7/2、7/3と 直方建材さんの展示会に 出店してきた
 3月の展示会では 工務店の完成見学会と重なっていたので
 うちの母や 「てご」のけんちゃんや 浅原のおばちゃんに代理で出て貰っていて
 昨年3月・11月では これまた工務店の完成見学会と重なってしまい
 その時は まこちゃん(古賀君の嫁さん)やうちの母に 出店ブースに詰めて貰ってて
 今回は かれこれ 1年半振りに 直方建材の展示会に 自分自身で出店した事になる
 
 子供の頃(=自分の父親時代)の工務店は どこも皆 好調で
 建材店・材木店の展示会は なんだか お祭り状況で 物が飛ぶように売れ
 景品も海外旅行やテレビや自転車が飛び交い 焼き鳥などの屋台もあったりして
 親父と一緒に展示会に行く事が 楽しくて楽しくて 仕方なかった
 時代は移り 世は変わり
 今の建材展示会や 材木の卸し市(せり売り)には 屋台も酒臭いオヤジも無い
 
 地元の工務店が ハウスメーカーや地元の大手・中堅住宅会社に仕事を奪われ
 そう言う いわゆる「大手」の取引は 展示会での「現金販売」や木材の「せり市」では 決して無く
 価格の取り決めによる 「半金半手」や「3ヶ月・半年後決済」で
 わしの工務店の取引先である「直方建材」や「新宮山口木材市場」の様な
 「現金商売」をしている所とは少々安くても取引が難しい為か 「直方」や「新宮」には
 ハウスメーカーや地元の大手・中堅住宅会社の姿は無く
 わしの所の様な「吹けば飛ぶ様な」ちっちゃな工務店のオヤジの寄せ集めが顧客の
 「直方」「新宮」の展示会・せり市に 活気が無くなるのも道理では ある
 わしの先代時代の顧客が 半数以上を占めている状態なので
 廃業する所 メーカーの完全下請になってしまった者も次第に増え
 年々年々 展示会・せり市は 寂しくなって来ていて
 子供の頃の「好景気の状況」を体験しているだけに 今の状況が寂しく思える
 
 さておき
 今回 直方建材の展示会に集まっていたメーカー各社と 直接色々話する機会が出来て
 わしは 一人で ちょこまかちょこまか動いているだけなので
 山口県の工務店の情報入手はほぼ無く
 今の 各会社の仕事状況・住宅業界全体の状況の話も聞け
 なかなかに良い二日間を過ごした
 厳しい建築業界にあって
 それでも頑張っている地元工務店のオヤジ連中の顔も たくさん見かけ
 どうも わしらは 「造ってナンボ」の 根っからの「製造者」軍団の一員なのであるなあ
 と 実感した二日間
 
 「製造業」と言う職業に 取り憑かれると
 「物造り」に 携わってしまうと
 「営業」「サービス」「接客」「物品販売」という様な業種には どうにもこうにも戻れない
 わしらあの会話の根底にあるのは「ぎゃー ぎゃー言う前に『物』で見せろ」と言う事で
 わしの廻りの協力業者にしても わし自身を「物造りの親方」として見ており
 ぎゃー ぎゃー言ってばかりで 目に見える物を何も造り出さなければ
 「はは~ん 内田という奴は そう言う奴か」と ほぼ半白眼でわしを見るような輩ばかりで
 「わしも やる けえ あんたらあも 頑張れ」と叫び続けるのが わしの仕事なんじゃなあ…
 
 基本 わしの精神構造は 単純なので
 「甦町屋社中」で 未だに「よさこい もどき」を しているのも
 言うだけでは 何も出来ない 実際に身体を動かし 定期的に練習し
 人前で 踊りを通して 「感動」「元気」と言う なにものかを 人に感じて欲しいからで
 工務店をしている事と 同一線上にあると 思っている
 先日 擁護老人ホームで 踊らせて貰って
 たとえ一時でも じっちゃん・ばっちゃんの元気になっていく姿や
 喜んで涙を流してくれる姿を見て
 また 「やっちゃろう」「がんばろう」と思う
 
 どうにも 実際に「結果」の見える 「現物」のある事に 興味を抱くのが わしなんじゃろうなあ
 
 わしの尊敬する営業マンに松本誠という人間がいて
 「うっちゃん わしは 営業が好きなんじゃなあ」
 「わしらあは それがコーラでも鉄パネでもサポーターでも なんでも ええんよ」
 「わしが したい のは 良い物を わしが大事じゃと思う人に伝える事で」
 「あ~ 松本さんに『売って貰って良かった』と言われる事が喜びなんよ」
 そう言う言い方をする男で 気が合うのか合わんのか よ~分からんが
 たまに会えば 1時間でも2時間でも「生き方」について 話し合う間柄で
 それだけ話し込めば「意気投合」しているか と言えば そうでは無く
 「まあ アンタの生き方は間違っちゃないよ」
 と お互い 確認しあって 満足している気配がある
 営業マンとして尊敬
は しているが
 わしは 松本誠に なりたい訳では無く
 松本さんも 内田真一に なりたい訳では無く
 でも まあ なんかしら 頑張ちょるなあ と 時々お互い確認して 安心している
 
 わしは「物造り」に 取り憑かれてしまっちょる人間なんじゃろうなあ

 
 
 
 
 
 
 

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